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今月の相談コーナー 毎月 経営に関する様々な疑問にお答えいたします

2016年6月号
見えない顧客を探し出す

市内住宅地で食堂を経営して10年になりますが、売上高が減少し困っています。

1.マンネリの壁を乗り越えよう

10年前と今では、お店の環境も大きく変わっています。例えば、札幌市のサラリーマンの平均月収は、平成21年ごろには36万3千円でしたが、平成26年には31万7千円と10%以上減少しています。このせいか、サラリーマンの昼食が外食から愛妻弁当やコンピニ弁当に変わってきていると言われています。また、お店の周りの住宅を見ても、高齢化が進んだり、一人世帯が増加したり、これまでの顧客が移転したりと大きく変化しています。

自分は変わらなくても、顧客も環境も変わりますから、これまでと同じような経営を続けていては客数が減少することもやむを得ません。大体、いつまでも売れ続けるメニューなどあるのでしょうか。いつまでも通い続けてくれる顧客なんているのでしょうか。同じメニューであっても年齢を煎ねれば、好みの味も量も変わります。この機会に、お店全体の抜本的な見直しが必要です。

2.本当の競争相手は誰ですか

これまでの常識では、競争相手は同業の飲食店でしたが、今やコンビニが最大の競争相手だと言っても過言ではありません。お店の開業当初と比較してもコンビニは、おでん、惣菜、弁当、パン、コーヒーに至るまで飲食物を揃え、さらにイートインまで備えていれば飲食店とほとんど変わりません。自分の腕をもってすれば「コンピニ弁当なんか」と一蹴されるかもしれませんが、地域に密着し、顧客の嗜好や季節感、地元行事のタイミングを考えた提供など見習うべき点も多くあります。

例えば、コンピニ「おにぎり」の設定温度は20度プラスマイナス2度とされているそうです。一般の飲食店で、ここまで計算して提供しているでしょうか。この温度は、「すし店」のシャリの温度が20度で、お米のおいしさを引き出す最適の温度であることを参考にしたそうです。このような裏付けもあって「おにぎり」の売上は増加、今後も増えると見込まれており、収益性の高い惣菜、弁当などの食品分野がさらに強化されるということです。しかし、地域の食をつかさどるという立場で考えれば、一人がコンビニで食べようが飲食店で食べようが、一食は一食です。コンビニでは出せない特色やこだわりを積極的に示し、提案していく姿勢が重要です。真の競争相手は、競合する同業店でもコンビニでもなく、地域の顧客自身であるとも考えられます。

3.見えない顧客を探し出せ

ある飲食店のお話です。家族でお店を経営しながら、―つの幼稚園へ給食弁当の納入を続けてきました。ある時、園児の親から自社の従業員用の昼食弁当を依頼され、さらに近くの事業所などからも依頼が相次いでいます。ロコミにより住民から問い合わせがあり、メニュー表を配布するなど本格的な参入を検討しています。一人住まいの若い人には、コンピニ弁当よりも家庭的な味付けが良いと評判だそうです。いかにして顧客を呼び込むかということも必要ですが、同時に地域の隠れたニーズを見つけ出すという視点も必要です。一人暮らしの学生、共働きの女性、高齢者など、多様な人のニーズに合った宅配弁当には、十分なビジネスチャンスがあると考えられます。

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