今月の相談コーナー 毎月 経営に関する様々な疑問にお答えいたします
2009年4月号
- 近くの回転寿司店よりも「ネタ」が新鮮だし、価格もそれほど変わらないのに顧客さんが来ないよ。
- 新規の顧客にとっては、初めてのお店に入ることは、とても勇気のいることなのです。
一、お寿司屋さんの暖簾が怖い
どんな飲食店にも共通のことですが、新規の顧客にとっては、初めてのお店に入ることは、とても勇気のいることなのです。
お店側では、自分のお店は、「ネタ」も豊富で価額も安いと自負しても、お客さんは、店内の雰囲気も、ご主人や職人さんがどんな顔をして、どんな人柄か全く分からない、とどのつまりは、支払額がいくらになるかも不明です。
一方、回転寿司の方は、地域が違っても、規模が違っても、店内の雰囲気も価格も文字通りガラス張りです。財布と相談しながら食べ盛りの子供を見ていることもありません。
回転寿司の奥義は、顧客の心理状態を読みながら、回転スピードを微妙に調整することだそうですから最初から勝負になりません。
- 結局、我々は、これまでの固定客中心の営業しか出来ないのですね。
- 固定客は年7%減少する
二、新規客の開拓がなければ先細りとなる
ある調査によると、100 %満足なサービスを提供しても、固定客は年間7 %宛減少するとか、固定客の継続期間は7年というデーターもあり、新規客の開拓がなければ先細りということになります。
三、味にこだわる前に場を売りましょう
ある意味では、お寿司屋ほどコンパクトな食材の飲食店も少ない。突き詰めて言えば、魚とご飯を握ることです。
だからこそ、食材の目利きや繊細な職人芸が求められ、そこに誇りを持ち、回転寿司の顧客は、本物の味を知らないと怒っても仕方がありません。
どちらかと言えば「ハレ」の食べ物です。季節感あふれるメニュー、産地直送の旬のネタ、地元の食材の提供など一工夫も二工夫もして、顧客の気持ちに応えることが重要です。
「どうせサービスランチだから」と、代わり映えのしない定番メニューだけでは、価額だけの勝負になってしまいます。
節句には、節句らしい、ひな祭りには、ひな祭りらしい「ちらし寿司」など、お父さんだけでなく、奥さんや子供も気軽に入り、季節感や楽しい雰囲気を感じられるメニューづくりや店づくりが必要です。
四、地域に露出度を高めましょう
次に、地元に愛される店主自身を如何に売り込むかが重要です。
お祭り、老人会、町内会、商店会、お葬式等にも、こまめに顔を出し地域になくてはならない顔になった時に回転寿司では味わえない楽しいお店として信頼されることになります。
※上記の相談は、当事業所に寄せられる数多くのご相談の内の一つです。当事業所では、様々なケースのご相談を承っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。