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今月の相談コーナー 毎月 経営に関する様々な疑問にお答えいたします

2010年7月号

競合店の安売り攻勢に対抗し、それを上回る販売価額の引下げを検討しています。
売上高は「販売数量×販売単価」であることは経営の常識です。

一、安売りは販売数量増でカバ-の眩惑

売上高は「販売数量×販売単価」であることは経営の常識です。

さて、「ここで質問。販売価格を20%引き下げた場合に、引下げ前の利益確保のため、必要な販売数量は何個」ほとんどの経営者の答えは「20%価格を引下げたのだから販売数量が20%増加すればOKだよ」明快な回答です。しかし、これが大いなる誤解なのです。

(例) 現在 販売価額 1,000円
販売数量 200個
売上高=1,000円×200個=200,000円 値下げ後
販売価額 800円(20%値下げ)
販売数量 240個(数量20%増)
売上高=800円×240個=192,000円

何故でしょう、増加すべき数量は200ヶ÷0.8=250個が正解です。

でも、ほぼ当たっているよ。
しかし、この誤解は、まだ序の口です。

二、誤解から破滅へ 

しかし、この誤解は、まだ序の口です。価額戦略の目的は、売上高の維持ではなく、基本的には利益の維持です。そこで、仮に売上総利益率(売上高-売上原価=売上総利益) が30%あったとします。

(1)現在の売上総利益額
200,000円(売上高) ×30%=60,000円

(2)値下げ後の売上総利益額
ただし、販売数量増が成功し、値下前の売上高200,000円が維持されたとする)
200,000円(売上高)×10%(売上総利益率 30%-20%値下げ後の売上総利益率)=20,000円

従って、20%値下げすることは、売上総利益は3分の1になるということです。

値引前と同額の6万円の利益を確保するためには、60万円の売上高が必要であり、数量にして750個が必要販売個数です(600,000円÷800円)、計画していた目的数量250個の3倍が必要だと云うことになります。

三、値下げによっても利益が出る条件

(1)売上原価率を引き下げること
売上総利益率が30%の中での20%の値引きですから悲惨な状況になるわけで、基本的には、売上原価率を値引率と同程度引き下げれる条件があること。

(2)値下げによって販売個数が大幅に増加すること
安売り戦略は、体力勝負であり、体力のない企業が、安易に価格競争に走ることは、極めて危険だと考えられます。

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